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シャイニングマンの「勇気を君に」

気になった事や今まで溜め込んでいた知識をジャンル問わず放出する雑多なブログです。 人工知能(A.I)、漫画、音楽、お笑い、ダイエット、美容、健康…etc

米ディープマインド社が作ったAlphaGo(アルファ碁)に見る人工知能の進化


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どうもシャイニングマンです。人工知能(A.I)の話題でまたまた面白い話が舞い込んで来ましたのでご紹介します。


天才プログラマー「デミス・ハサビス」率いる米ディープマインド社が開発した「AlphaGo(アルファ碁)」という囲碁プログラムがありまして


2016年3月には世界最強の棋士と賞される韓国の「イ・セドル9段」がこのプログラムに負けた事が一部で話題となりましたが、その後、アルファ碁は表舞台から忽然とその姿を消しました…。


そして2016年末~2017年1月初旬の数日間に渡り「正体不明の棋士」がネット上の対局場で次々とトッププロを撃破しているとのニュースが…。


「野狐囲碁」と「東洋囲碁」(どちらもインターネット上の囲碁対局サービス)で、なんと


60勝0敗。


まるでその昔、少年ジャンプで連載されていた「ヒカルの碁」のような話!(笑)

※作中で幽霊である藤原佐為がネット対局で「sai」を名乗って次々と棋士を撃破していくというエピソードがある

 

 

ヒカルの碁 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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そんな漫画のような話を地で行く出来事が起こり、囲碁界は騒然となりました。

 

何を隠そう、その正体は数か月間その姿をくらませていた「アルファ碁」の新バージョンだったのです。

 

ディープマインドのCEOであるデミス・ハサビス氏はこのアルファ碁を進化させ、2017年には更なる高みを目指す考えです。

 

今回は囲碁という世界からの視点で、人工知能の進化に迫ってみたいと思いますので、興味ある方は是非お付き合い下さいませませ。 

 

 

 

 

アルファ碁の凄さ

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「人工知能が人間に囲碁で勝った」と聞いても、いまいちピンと来ない人も多いと思うので、ちょっと説明させて下さい。


知ってる人もいるかもしれませんが、今まで「将棋」とか「チェス」とか「オセロ」ではとっくに人間は人工知能(A.I)に敗北を喫しています。


もちろん、これだけでも相当凄い事ではあるのですが…


囲碁ってのは更に「次元が違う」ゲームでして。

 

囲碁というゲームの複雑さ

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日本にはかつて「藤沢秀行(名誉棋聖)」という天才棋士がいました。この世を去った今も世界中の棋士達からリスペクトを集める人です。それほどの人が

 

碁の神様が“100”わかっているとすれば、自分がわかっているのは“6”くらい


と言い残したほど、囲碁は奥深いゲームです。具体的な数字を挙げて説明すると


囲碁っていうのは将棋、チェスなどと比べて「盤が広い」事で知られています。これが何を意味するかって言うと「終局までの打ち筋のパターン」も桁違いに多いという事を意味します。ちなみに


・チェスが「10の120乗」パターン

・将棋は「10の220乗」パターン


と言われる中、なんと囲碁は「10の360乗」ものパターンが存在すると言われています。


って、「〇の◇乗」とか言われても…多分ピンときませんよね(笑)僕もです…。


ちなみに日本における「数の最大単位」として「無量大数」ってのがあるのをご存知でしょうか。


一、十、百、万、億、兆、京…って続くアレの最後です。無量大数。


で、この無量大数は諸説あるのですが大体「10の63乗」とか「10の88乗」とか「10の128乗」とかって言われてます。


はい。最大の説でも…やっとチェス並(笑)


もうね、宇宙ですよ(笑)


これで少しは囲碁(10の360乗)の複雑さがお分かり頂けたと思いますので、話を戻しますね(笑)


更に将棋やチェスは「駒の動き」がある程度決まっているのに対し、囲碁は石の動きや価値がシチュエーションごとに変化します。この為「碁の変化は無限なり」なんて言われており、「コンピューターが人間に勝つのはまだ先になる」との論拠にもなっていました。

 

「AlphaGo(アルファ碁)」の登場


冒頭でも説明した通り、Googleの子会社である「ディープマインド社」がアルファ碁という囲碁プログラムを開発しました。こいつの登場によって


業界では「あと10年掛かる」


と言われていた偉業(A.Iの勝利)を10年かけずに実現してしまう事となります。

 

囲碁界の魔王「イ・セドル九段」の敗北

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アルファ碁と対局したのは当時「世界最強」の呼び声も高かった韓国の天才棋士「イ・セドル九段」です。彼は「囲碁界の魔王」と呼ばれるほど攻撃的かつ繊細で独創的な打ち筋が持ち味の棋士でした。


各国のプロ棋士や囲碁界の関係者達も、ほとんどがセドル氏の「全勝」を信じていましたが


結果は1勝4敗。まさかの負け越し。


「コンピューターが囲碁において人間に勝利」した歴史的瞬間でした。

 

 

誰も知らなかった「一手」を生み出した

更にアルファ碁はこの対局で「どんなプロ棋士も知り得なかった新しい一手」を生み出しました。

 

アルファ碁が最初にその手を打った時、観戦していたプロ棋士たちはこぞって「これは悪手だな…(ニヤリ)」との見解を示していたのですが

 

しかし対局が「数十手先」まで進むとその手が大きく戦況を変える一手であった事にセドル氏含むプロ棋士達が気付き、驚愕します。

 

これまでの囲碁の歴史の中で誰も知らなかった一手をA.Iが生み出す…なんて事、誰が想像したでしょうか。これは本当にとんでもない事件です。

 

アルファ碁を支えるディープラーニング

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何故このアルファ碁がそこまで強くなれたのか?と言いますと


これはディープマインド社が独自に開発した「ディープラーニング(深層学習)」というA.I用の機械学習プログラムにあると言われています。


「機械学習」と言っても、これはディープラーニングが初めてという訳ではなく、その歴史はもっと古いものです。


ディープラーニングは機械学習の中でも「画像認識」の分野に特化したプログラムでした。


例えば「猫」という生き物をA.Iが識別する時に、これまでの機械学習ではそれが「猫」なのか「トラ」なのかを見分ける事が出来なかったのに対し


ディープラーニングはそれが猫である事は勿論の事、「その品種」まで完璧に識別できる精度を備えています。

 

囲碁とディープラーニングの相性


囲碁が他の「将棋」や「チェス」などと違う点でもう一つ重要なのは「常に盤の外から石を打つ」と言う事です。将棋やチェスは盤上で駒が動きますが、囲碁の石は一度打った所からは動きません。


つまり、ディープラーニングでこれを学習させようとした時に、将棋やチェスの場合は駒が盤上で「どこからどこに来た」という情報を入力する必要がありますが、囲碁の場合はその必要がありません。


これがディープラーニングが得意とする「画像認識」の部分で非常にマッチしたとも考えられています。

 

ひたすら過去の対局データを画像として読み込ませて学習させ、そうしてレベルアップしたアルファ碁同士を更に対局させる(強化学習)事で更に学習⇒この繰り返しでアルファ碁はここまで強くなったと言われています。

 

因みに、人間が一日で打てるのはせいぜい3局が限度と言われてる所、アルファ碁は毎日3万局もの対局をやっていると言われています(苦笑)

 

 

アルファ碁は更に進化した


冒頭のニュースに話を戻しますが、日本時間で去年の年末から今年の年始にかけての数日間の間、ディープマインド社は「新バージョンのアルファ碁を使って匿名によるテスト対局」をインターネット上で行ないました。


正体不明の囲碁アカウント「Master(Magister)」を名乗って人間相手に60連勝。最終局の相手は中国のトップ棋士「古力(グ・リ)九段」でしたが、そのまま無敗でテストを終えています。


ディープマインド社のCEO「デミス・ハサビス氏」は

 

東洋囲碁と野狐囲碁で『Magister』『Master』と対戦した方、そして観戦して楽しんでもらった皆さんに感謝します。


との声明をSNS上で発表。この二つのアカウントが「アルファ碁の新バージョン」であった事を明かし、2017年内には持ち時間の多い「公式戦」を実施する事も示唆しました。


最終局の相手を務めた「古力(グ・リ)九段」

 

人間とAIは共同で、間もなく囲碁の深い謎を解き明かす


とのコメントを残しました。


そう、かつての棋聖「藤沢秀行」ですら100の内の6しか解き明かせなかった囲碁(宇宙)の謎がまもなく解き明かされようとしているのです。

 

これは囲碁界にとっても歓迎すべき事で、アルファ碁の登場によって棋士は更なる高みに行けるという見方をする人も少なくありません。

 

 

ビル・ゲイツ氏も絶賛

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進化を止めないアルファ碁ですが、プロ棋士相手に60戦全勝したという事については、あのMicrosoft社のビルゲイツ氏も絶賛のコメントを寄せています。


彼はかねてから囲碁をプレイし、かつては世界チャンピオンを目指したほどの人物だった事でも知られています。


そんな彼がアルファ碁の進化について「これは歴史的な出来事だ」とアメリカのテレビ番組によるインタビューの中で語りました。


そしてA.Iの更なる進化について「既にもう我々が予測している進化のペースを大きく超えている。アルファ碁がその良い例です」とも言及しています。

 

ゲイツ氏もお手上げ状態のA.I…その進化はまだまだ加速していくでしょう。

 

 

まとめ

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今回は「囲碁」という視点から最新のA.I事情に迫ってみましたが、いかがだったでしょうか。人間の知能バトルの極致とも言える囲碁の分野で機械が人間に追いついたというこの事実。


これが単に「人工知能が囲碁を攻略した」という事にとどまらないという事はご理解頂けましたでしょうか?


もう人工知能はここまで来ており、あと20年か30年もすれば間違い無くこの世界は大きく変わっているはずです。想像しただけでもワクワク(?)しますね。


改めて面白い時代に生まれたと思います。ではでは、今回はこの辺で。

 


あじゃした!!

 

※アルファ碁を開発したティープマインド社のCEO「デミスハサビス」の物語もどうぞ↓

Googleに4億ドルでヘッドハントされた「デミスハサビス」という天才の物語 - シャイニングマンの「勇気を君に」

 

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